【中国・上海】アポなしでモデル事務所契約|ダメ元の連絡が運命を変えた【後編】

【中国・上海】アポなしでモデル事務所契約|ダメ元の連絡が運命を変えた【後編】 モデルエージェンシー

👉前編はこちら

さて、事前に送ったメッセージも返事が返ってこず。

決まるかも知れなかった現地モデル事務所との面談も、髪の長さが理由となり、実現せず。

今のところ大ピンチです。

この状態からどうやって、モデル事務所とアポを取り、契約にまで至ったのか。

その一部始終をお話しします。

この記事を書いた人

ファッションモデル兼ブッカー
30歳で韓国に来てモデル活動を開始 。言葉も文化もわからない中でのスタート→今ではモデルが仕事に
モデル志望者のための相談・エージェンシー紹介やってます

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予定ゼロの滞在2日目。焦りから動いた一歩

予定ゼロの滞在2日目。焦りから動いた一歩

上海滞在2日目になりました。

ですか、現地モデル事務所との面談の予定はありません。

昨夜、他に探し切れていなかったモデル事務所がないかと、もう一度調べてみると上海以外の地域で、
数件見つかりました。

「中国内であればどこでもいい!」
という思考になっていたので、一応メッセージを送信。

が、それも返事が返って来ず、焦りが募ります。

ですが、この「焦り」が今覚えばよかったのかも知れません。


前編でも書いたように、日本から一斉に現地モデル事務所へ連絡をしたのですが、
実はその数週間前に、連絡を取っていた上海のモデル事務所が2件ありました。

そのときは直接ブッカー(スカウトする人)と繋がることができたため、5月下旬に中国へモデル事務所を探すために渡航する旨を伝え、

自分のコンポジットと今までやってきた仕事の写真や動画をまとめたポートフォリオを送付しました。

コンポジットとは?
モデルのプロフィールカードのこと。身長・スリーサイズ・靴のサイズなどの基本情報と、雰囲気の異なる数枚の写真を1枚の紙にまとめたもの。オーディションや面談時に提出し、連絡先も記載されているため「名刺代わり」として使われます。

しかし、どちらのモデル事務所も
「オッケー、ありがとう〜」
というだけで終わり。

それから音沙汰がなかったのです。


これが意味するのは
「あなたのコンポジットもポートフォリオも
見たけど、特に惹かれなかったからこれでおしまいね」

・・・と考えていました。


だって、5月に中国へモデル事務所を探しに行くことも伝えて、自分のポートフォリを送っているんですよ。

とくにポートフォリオに関しては、そのモデルが今までどんなことをやってきたのか、どういった雰囲気を持ち合わせているのかを確認する材料です。

それを見た上で、何も音沙汰なかったということは、

つまり「そういうこと」なんだと思っていました。


これはとても日本人らしい、いい意味で「空気を読む」といえますが、悪い意味で「我を通せず、自己アピールに欠ける」ともいえるかも知れません。

段々と今自分が置かれている状況に焦り、モヤモヤ、イライラといったフラストレーションな感情が募り

「いや、ダメ元でもう一度連絡しても良くないか?」と考えるようになった時にはメッセージを送っていました。

「もう断られた」と思っていたモデル事務所にダメ元で再連絡

「こんにちは。タケシです。現在、上海にいるのですが、お時間のある時に面談していただけませんか?」

このような文面をそれぞれ送りました。

すると5分もしないうちに、両方から、

「オッケー。明日はどう?」
と返事が来たのです。


正直とても驚きました。
返事が来ることを期待していたはずなのに。笑

話はとんとん拍子に進み、それぞれ12時〜14時〜と時間帯もちょうどいい感じに調整してもらいました。

こうして、ついに2つの現地モデル事務所とのアポを取ることができました!

それぞれの事務所をご紹介します。

PAraS Talent Management

1つ目のモデル事務所は
「PAraS Talent Management」です。

中国語で「火石文化」。文字からしてかっこいいですよね。笑

キッズからシニアまで幅広いモデルを揃えている中国老舗モデル事務所です。

僕が東京でモデル活動している時からこの事務所のことは知っていて、上海に行ったら絶対にアポを取りたいと思っていた事務所でした。

ランウェイモデルを数多く輩出し、中国のモデルマーケットで知らない人はいないであろう大手モデル事務所です。

IDOL models management

続いて「IDOL models management」

名前にアイドルとありますが、歴としたモデル事務所です。アイドルを目指すために中国へ行くわけではありません。

現在上海で勢いのある事務所。現地のフォトグラファーが紹介してくれました。

ここでは現地の中国人モデルに加えて、外国人モデルたちも多数所属しています。

ファッションマガジンやハイブランドの案件も取り扱っているため、事務所として申し分なしです。

面談が急遽2件決定!実際の様子をお話しします

ここでは、各モデル事務所との面談(オーディション)の様子をお伝えできればと思います。

PAraS Talent Managementとの面談

PAraS Talent Management

江蘇路駅近くにある、指定された場所へ向かいます。
驚くほど立派な敷地の中にある、立派な建物。

「これが中国大手老舗事務所か・・・」と驚きました。

中に入るとスタッフの方が、何やら入り口で作業をしていました。
「この方はいますか?」とWechatで連絡していたメッセージ画面を見せます。

どうやらそのブッカーは不在だったようで(じゃあなんでその時間を指定したんだろう笑)、別のスタッフの方と話することになりました。

いきなりの訪問にも快く受け入れてくれて、軽く自己紹介をし、コンポジットとブックを見せます。

ブックとは?
モデルのポートフォリオ集のこと。今まで撮影してきた写真をアルバム1冊にまとめたもので、スタイルや表現の幅を伝えるために使用されます。特に初対面のクライアントやモデル事務所に、自分の実績や魅力を伝える重要なツールです。

次にスナップ撮影。
前・斜め・横・後ろ・フリーポーズの写真をバストアップと全身、撮ります。

そして、自己紹介ビデオ(イントロデュースビデオ)。
名前・出身地・年齢・身長を話したあと、写真撮影と同じように、全身をぐるっと一周する動画を撮影します。

続いて、ウォーキング。
10mくらい離れた場所からカメラに向かって2往復ほど。

正直、ここまでは普段行っているオーディションのとなんら変わらないため、とくに緊張はありませんでした。

しかし驚いたのは、この一連の流れを全スタッフの前でもう一度やる必要があったこと。(じゃあ今までのはなに?笑笑)

急に大勢から見られることになったため、一気に緊張感が増します。


さながら審査員のいるショーのよう。


ですが、しっかりといつも通りやり遂げました!

PAraS Talent Management2

その後、中国での活動に向けて、具体的な内容を話し合いました。
モデルアパートのこと、ビザのこと、滞在期間のこと・・・など。

あまり僕のようなケースの外国人モデルがいないようで、ビザと滞在する期間については詳しく質問されました。

そして面談は終了。たぶんかかったのは40分くらい。

事務所の印象はとてもよく、終始丁寧に接してくれました。

IDOL models managementとの面談

続いては江寧路駅にあるIDOL models managementへ。
幸いにも滞在していたホテルから近かったため、徒歩で向かいます。

当日迷わないように、前日に下見に行っていたためスムーズに到着します。(場所が分かりにくく、本当に下見していてよかった!笑)

キレーーーイなオフィス。少し近未来感もありました。

IDOL models management2
天井がガラス張り!笑

中には現地モデル、外国人モデルたちのコンポジットがずらっと並びます。

奥の部屋で座って待っていると、ブッカーがやってきて面談が始まります。

外国人モデルが多数所属しているということもあり、非常にスムーズに話し合いが進みます。

また、僕のマザーエージェンシーのことも知っていたようでした。

マザーエージェンシーとは?
モデルが所属する「メインのモデル事務所」のこと。通常のマネジメントだけでなく、海外や他地域のモデル事務所との契約交渉も行ってくれます。モデルにとっては、海外挑戦時に安心できる重要な存在です。


「他に面談予定や検討中のモデル事務所はあるか」
「いつから中国で活動できるのか」
モデルアパートについて・・・など、契約に関して前向きな話題が続きます。


そして、1つ目と同様にスナップ撮影をして面談は終わり。

おそらく10〜15分ほどだったと思います。
印象としては、とてもクイック!笑

しかしそれは「外国人モデルを招聘、所属させること」に慣れているからこそ、円滑な話し合いができたのだと思います。

上海のモデル事務所と契約!現地で感じた「行動力」の大切さ

結果、2つ目に面談したモデル事務所
「IDOL models management」との契約が決まりました!!!

まさかアポなしから、たった3日でここまで辿り着けるとは、自分でも驚きでした。


面談が終わってすぐに、僕のマネージャーの連絡先を伝えていたため、その後は直接やり取りが行われていました。

当日中には契約に向けた話し合いが進んでいたようで、3日後にはマネージャーから契約書のPDFが送られてきました。

日本に帰国後、日付と名前が記載された正式な契約書を受け取り、署名して契約完了です。

IDOL models management
8月からお世話になります!!!

今回の渡航を通じて、強く実感したことがあります。

それは「行動力こそ、海外でチャンスを掴むために必要な要素」だということです。

  • 可能性のある現地事務所に連絡を取ってみる
  • 現地にいる業界に詳しい人に聞いてみる

など、とにかく自分にできる行動をやったつもりです。

その結果、2つのアポが取れて、海外モデル事務所との面談という貴重な経験をし、契約まで結びつけました。


ただ、正直にいえば、これらのアクションは本来、日本にいる段階でやっておくべきことだったと思います。

そうすれば「アポが全くない!」という不安を抱えたまま、上海へ渡る必要はなかったはずです。

しかし、アポが全く取れていなかったからこそ
「本当にこのままではヤバいって思えた」という
行動への原動力が得られたという見方もできないわけではありません。

その焦りが自分を行動に駆り立て、結果として
大きな集中力や突破力につながりました。

実際、あの日に感じた「自分の集中力」というか、面談に対する自信満々な心持ちには「無敵感」
溢れていて、今思い返しても不思議なほどなんです。

追い込まれたからこそ発揮される力なのでしょうか?笑

「察する」より「アピール」が武器になる

そしてもう1つ強く感じたのが
「日本人らしさが海外では裏目に出ることもある」
ということ。


たとえば、以前送ったポートフォリオに返事が
なかったとき「これは脈がないってことか・・・」と判断して、そのまま連絡を控えるというのは、
よくある「空気を読む」という日本人的な考え方です。

でも、実際にはその後ダメ元で再度メッセージを送ったことで面談につながり、最終的に契約まで至ったわけです。

あのとき、遠慮してそのまま諦めていたら、今回のような結果は得られなかったはずです。
だからこそ、海外ではもっとガンガン自分をアピールしていい。

「自分はここにいるぞ」と主張することが、海外でモデル活動していくうえではとても大切なマインドだと強く感じました。

まとめ:チャンスは、行動した先にある

まとめ:チャンスは、行動した先にある

今回、まさに「ダメ元」の1歩が、上海でのモデル事務所契約につながりました。
勇気を出して送った1通のメッセージが、未来を変えることもある。

やる前から結果を決めつけず
「とにかくやってみる」。

そのシンプルな行動が、自分の可能性を広げてくれることを、今回の経験で改めて実感しました。

その行動こそが、チャンスを引き寄せる1番の方法かもしれません。

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