【中国・上海】アポなしでモデル事務所契約|たった3日でチャンスを掴んだ話【前編】

「中国・上海でアポなしモデル事務所契約|たった3日でチャンスを掴んだ話【前編】」 モデルエージェンシー

2025年5月下旬に中国・上海へモデル事務所を探しに行ってきました。

滞在は1週間。
とはいえ、出発時点では一切アポがない、完全ノープランの状態でした。

思い返せば、パリ・ミラノでのモデル事務所探しから6年。

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まさか自分が今、上海という新たな土地で
再びゼロから道を切り拓こうとしているなんて、当時は夢にも思わなかったです。

この記事を書いた人

ファッションモデル兼ブッカー
30歳で韓国に来てモデル活動を開始 。言葉も文化もわからない中でのスタート→今ではモデルが仕事に
モデル志望者のための相談・エージェンシー紹介やってます

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中国・上海で滞在3日目にモデル事務所と契約!

結論からいうと今回の渡航で、

中国・上海のモデル事務所との契約が決まりました!!

正直自分でも驚きです。
なぜならアポなしでの挑戦だったから。

渡航前から到着後しばらくまで、まったくアポが取れず、

「どうしよう、このままではやばい・・・」
と、焦る中でのチャンス。

「よくやった」と自分を褒めてあげたいです。笑

実際に中国でのモデル活動は、
ビザの関係もあり、今年の夏頃を予定しています。


では、どうやってアポなしの状態からモデル事務所契約にまで至ったのか、

この結果にたどり着くまでの流れをシェアできればと思います。

なぜ中国・上海でモデル事務所を探していたのか?

中国・上海

現在、僕は韓国を拠点にモデル活動を続けています。
年々、自分のモデルとしてのスキルや仕事の幅が広がっているように感じていますが、
ずっと頭の片隅にあったのが「別の国でも挑戦してみたい」という気持ち。

その中で、僕が次に選んだ場所が「中国・上海」です。

選んだ理由は、
モデルマーケットの規模が大きいため。
アジア最大級と呼べるかも知れません。

上海のファッションウィークは、

  • パリ
  • ミラノ
  • ニューヨーク
  • ロンドン

に並ぶ「五大ファッションウィーク」の一角として注目されています。

多くのモデル(特にヨーロッパ系)は必ずと言っていいほど
中国のモデル事務所に所属し、キャリアを積んでいるケースが多いです。

それだけチャンスが多く、案件のスケールが大きいからだと思います。


もちろん、韓国は音楽やドラマ、ファッションにおいてもトレンドなため、勢いのある国です。

しかし、モデルマーケットとして考えるとそんなに大きくないのが現状だと個人的には思います。

一方で上海にはランウェイをはじめ、
海外ブランドの広告やコレクション撮影など、
さまざまなジャンルの仕事があり、今の自分をさらに成長させるにはピッタリだと感じました。


・・・と、ここまで理屈っぽく話しましたが、
ほんとに直感でなんとなく「自分に合うかな」と思ったから。笑

自分の見た目的にイケそう!と根拠のない自信があったからです。

中国・上海でモデル事務所を探すために準備した3つのこと

中国は「グレートファイヤウォール(金盾)」と呼ばれるネット検閲システムがあり、VPN無しでは日本と同じようにネットができないなど、中国渡航に関する注意点は多いことで有名です。

ですが、ここではそのような環境的なハードルではなく「モデル事務所との契約に向けた準備」に関してお話ししていきます。

1.コンポジットの用意

モデル活動においてなくてはならない
「コンポジット」。

別名「コムカード」とも呼ばれます。

これは、自分のバストアップや全身写真、プロフィール(身長・スリーサイズ・目や髪の色、靴のサイズ・連絡先など)を1枚にまとめたカードで、
モデルの「名刺代わり」ともいえる存在です。

オーディション現場で渡すのはもちろん、モデル事務所に売り込む際にも絶対に必要になります。

モデル事務所探しにおいて、これを直接受け取ってもらわないと話になりません。

「面談(オーディション)でコンポジットを受け取ってもらえない=あなたに興味がない」
ということなんです。

僕は現在、韓国のモデル事務所に所属しているので、事務所が作ってくれた公式のコンポジットがあります。

ですが、それはあくまで韓国マーケット向けに最適化されたもの。
今回は中国・上海での活動を見据えていたので、本来であれば中国のマーケットに合いそうな写真を選んで、コンポジットを作り直すべきだったのかもしれません。


しかし、今回はあまり考えすぎずに、既存のものから今の自分に近い写真を数枚差し替えただけに留めました。

なぜ中国向けに作り直さなかったのか?
理由はありません。なんとなく。笑

ちなみに、本来コンポジットは厚紙に印刷されたものが一般的です。
しかし、近くの印刷屋では対応していなかったようで、泣く泣くカラーコピーに。

「まあ、連絡先さえ伝わればいいか」と、
楽観的に割り切りました。

2.中国全土にあるモデル事務所の下調べ

次に中国にあるモデル事務所を片っ端から調べ上げます。
上海を中心に、北京や広州といった地域も視野に入れて、リストアップしました。

調べるのには「Models.com」というサイトが役に立ちます。
世界中のモデル事務所やトップモデルについての情報が網羅されているグローバルなモデル・エージェンシー情報サイトで、パリ・ミラノに挑戦した時も使っていました。

しかし、情報が常に最新とはいえず
「え、こんなモデル事務所も掲載してるの?」と思うことがあったり・・・

このサイトだけではその国のマーケット事情を把握することはできません。

そのため、
現地のフォトグラファーの方に連絡をとり、
おすすめなモデル事務所を紹介してもらったり

ブッカー(スカウトする人)を紹介してもらって、
直接連絡を取ったりしていました。

また、中国の場合は「小紅書(RED)」と呼ばれる
中国版インスタグラムがあり、そこでもモデル事務所についての情報がたくさん投稿されています。

ここでの情報収集や人脈作りという「根気」が、
モデル事務所との契約成功率を大きく左右すると感じました。

3.中国のモデル事務所へ連絡

shanghai

事前に調べてリストアップしたモデル事務所には、1つ残らず連絡を入れました

方法は大きく分けて以下の3つ。

  1. モデル事務所のホームページから応募フォームを使って連絡
  2. メールアドレス宛に直接メッセージを送る
  3. SNSでブッカーに直接DMを送る

1つ目は簡単ですよね。
プロフィール記入の項目がテンプレート化されていることがほとんどなので、ただ応募するだけです。

そこには必要となる写真の要項や注意点、なども記載されているため、OKな写真とNGな写真が分かりやすく明記されているのがメリットといえます。


2つ目の直接メールを送る方法。
英語でビジネス調のメッセージを作り、
コンポジットや、全身・バストアップの写真を添付して送りました。

中国語の方が親切かもしれませんが、面談(オーディション)の際は結局英語で会話するため、英語に統一しました。


3つ目はSNSからコンタクトをとるパターンです。
これは主にブッカーと直接連絡を取りたい時に有効かなと思います。


僕の場合は、全て活用しました!


ホームページから応募したいけど、なぜか開けない!
というような場合はメールから送ったり。

それでもダメなら、SNSのアカウントからメッセージしてみたり・・・
と、あらゆる手段を使っていました。

大ピンチ!!アポが取れない現実に直面

washhair2

前述した事前連絡は全滅。
結果、アポが全く取れませんでした。

とにかく連絡が返って来ないんです。

ゼロ。

0。


最初は「もしかしてメッセージがうまく届いてないのか?」
なんて都合よく考えていましたが、たぶんそんなことありません。

中国ではGoogle関連のものは使えないと聞いていたので、
念の為別のメールツールを使っていましたが、それでも音沙汰なし。


この時は中国のモデルマーケットから
門前払いされている気がして、とてもショックだったのを覚えています。

「連絡がない=モデルとして需要がない」
と、ネガティブに受け止めていたからです。


このままアポが取れないということは、

現地のモデル事務所に直接出向いて

「こんにちは。韓国でモデルをしているタケシです。一度お話を聞いてもらえませんか?」

というような、いわゆる飛び込み営業のようなことをしなければいけないかもしれないという状況。

実は渡航前から
「最悪の場合はそういうこともあるかも」
と想定はしていました。

でも、できることならそれだけは避けたかった・・・。

何も決まっていないまま中国へ。でも思わぬ連絡が・・・

「このまま何も決まらず帰ることになったらどうしよう」
そんな不安を抱えながらの出国でした。


しかし、滞在1日目にして僕のマネージャーから連絡が。

「中国のモデル事務所とアポが取れるかも知れない」

思いもよらぬ吉報でした。


僕は韓国のモデル事務所と「マザーエージェンシー」として契約しています。

マザーエージェンシーとは
マネジメントなどの通常のモデル事務所としての役割に加えて、他国のモデル事務所との窓口となって契約交渉をする役割も担っています。
そうすることでモデルたちは安心して他国での活動に挑戦できるというメリットがあります。
逆にマザーエージェンシーがない場合は、海外の事務所に直接所属契約する必要があるため、自分で契約内容を確認・判断しなければなりません。

そのため、僕が知らないところで、韓国の事務所が中国のモデル事務所に連絡を取ってくれていたんです。

今回、連絡をくれた中国のモデル事務所は、
僕にかなり興味を持ってくれている様子で、好感触とのことでした。


ただ、

「先方から、1つだけ契約に関して懸念点がある」

そう、マネージャーから伝えられました。

「髪の毛を短く切ってくれないか?」

中国のモデルマーケットでは、
どうやら僕のロングヘアは長すぎるようでした。

今までも度々直面してきた「髪の長さ問題」

東京で活動していた頃も、韓国でも
「ロングヘアーのメンズモデルは扱いづらい」
と助言を受けることがありました。

自分でも重々承知してます。


でも、髪型は僕の個性の1つでもあるので、
ショートヘアにすることなく、ここまでやってきました。

hair
現在の髪の長さ

今回、中国のモデル事務所から提示されたイメージは「肩より上の長さ」。

正直、それでは雰囲気がかなり変わってしまうと思います。

しかし、渡航前からアポも取れずに不安だった中でのチャンス。藁をもすがる思いでいたため、
一瞬「んーーーそれもアリかも・・・」と考えました。


でも、頭をよぎったのが

「もしショートヘアにしたことで、今度は韓国のモデルマーケットに合わなくなったらどうしよう?」

という不安。


そして何より、
髪を切ったからといって必ずしも所属が決まるわけではないし、中国のマーケットに合う保証もない。

そんな不確かな状況だったので、韓国のマネージャーと相談しました。


僕の考えをしっかり理解してくれていたので、
先方にはイメージ画像とともに「肩下くらいまでならカットOK」と返事をしてくれました。


実際、僕自身も肩下くらいなら切ってもいいかなと考えていたので「これもタイミングなのかもしれない」と思い、そのように提案しました。


相手のモデル事務所は、一度社内でミーティングをして、すぐに返答すると言ってくれました。

通ってくれとドキドキしながら、連絡を待ちます。


待っている間は、一応観光もしていましたが、
正直気になって、それどころじゃありませんでした。笑

気になる結果は・・・?

撮影当日まで「誰のMVか」は知らされない

残念ながら、面談はできないという連絡でした。

期待していた分、落胆がすごく大きかったことを
覚えていると同時に、
「やっぱり自分は中国のモデルマーケットに合ってないんじゃないか」
と、再び疑心暗鬼にもなりました。


どうやら彼らの中で「ロングヘアー」はだいぶネックだったそう。

なぜなら、すでにロングヘアーのメンズモデルが所属しているらしく、
彼はあまり上手く仕事が取れていないそうです。

そのため、先方としては
「似たようなタイプを増やしても、案件を回せないかもしれない」
と考えたとのことでした。


・・・僕本心は
「いやいや!そのモデルはそうだとしても、俺は違うし!笑」
「彼がどんなモデルか知らんけど、仕事取れないのは彼のモデルスキルのせいじゃないん?笑」

と、思っていました。笑

こうでも考えておかないと、マイナスな気持ちになってしまうからです。

連絡が来たのは、ちょうど観光の途中。
続行する気持ちはもちろんなく、ホテルへと戻りました。


またモデル事務所探しは振り出しに戻ります・・・。

後編へ続きます。

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昔の自分のように悩んでいるあなたへ|僕がモデルアドバイスを始めた理由

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